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甘い罠

タクシーの中から見える夜の繁華街の光が走馬灯のように過ぎ去っていく。
Aくんは片足を組んで、ずっと夜の街の景色が過ぎ去っていくのを眺めている。
時折僕の方を見て微笑み、そしてまた窓の外の景色に目を移す。
光り輝く様々な色がAくんを照らし、その光が映るAくんの目はまるで宝石のようだった。

タクシーに揺られてしばらく経った頃、目的地に近づいたのかタクシーの運転手にAくんが細かい道を説明する。
裏道の様な所を抜けると広い道に出て、それをしばらくまっすぐ行った所で車は止まった。


Aくん:さあ、ついたよ
未来 :え?、ここ!?


タクシーが止まったのは20階以上はあるであろう、いかにも高級そうなタワーマンションの前だった。
ロビーがガラス張りになっており、そこから中が見える。
ソファーがロビーに完備され、よくあるマンションの管理室のような物ではなく、コンシェルジュがいるカウンターまであった。


未来 :こんな凄い所に住んでるの?
Aくん:そんな凄くないよ


Aくんがタクシー料金を払い終えると、そのマンションに僕を招き入れた。
外から見えたロビーをすぎて進むと、レジデンス専用のセキュリティカードが無いと入れない自動ドアにカードをかざしてドアを開ける。
少し進むと住人用の郵便受けがあり、それをさらに進むとエレベーターホールにたどり着く。


エレベーターに乗ると、Aくんはまたカードリーダーにカードをかざし、目的階のボタンを押す。


Aくん:ここ無駄にセキュリティがあってね、カードをかざさないと目的階のボタンが押せないようになってるんだ。
未来 :本当にすごいね、まるでホテルみたいだ。
Aくん:ここには共有スペースにジムとプールもあるんだよ、僕もたまに使ってる。
未来 :すごいねー、超高級マンションじゃない

Aくんは"そんなことないよ”という顔で僕に微笑む。
エレベ−ターがどんどん上に上がっていくのを感じるのと同日に、耳が気圧で痛くなるのを感じた。


エレベーターが目的階に到着すると、Aくんはお先にどうぞと言って僕のためにエレベーターのドアを開けてくれていた。
エレベーターをおりると、そこは普通の生活感を感じさせるものではなく、ひと時の贅沢を感じるための高級ホテルのような空間が広がっていた。


柔らかい絨毯の様な心地の廊下をAくんが歩き始める。
それの後を僕もついていき、しばらくあるくと一つのドアの前にたどり着いた。


鍵を開けて中に入り、玄関の電気をAくんがつける。
その後に続いて、お邪魔しますといいながら玄関に入る。


Aくん:どうぞ、お客さんがくると思っていなかったから少し散らかっているけど。
未来 :いえ全然、おかまいなく。


そう言った次の瞬間、目の前に広がるガラス張りの窓から見える夜景に驚いた。
まるで星空の様な夜の夜景が辺り一面に広がり、それはまさに絶景だった。


Aくん:どうぞ座って、いま何か飲み物を持って来る
未来 :Aくんすごいね!景色が凄くキレイだよ!
Aくん:うん、僕もこの家でこれは気に入ってる、これを見てると落ち着くんだ。


その美しい景色に感動していると、Aくんはシャンパンを持ってきてくれた。
座り心地の良い大きなソファーに腰を下ろし、二人でまた乾杯をした。
まるでクリスマスの時に恋人と特別な時間を過ごす場所に誘われ、大好きな恋人に最高のおもてなしを受けているかの様な気分だった。


部屋を見渡すと、余計な物は一切ないシンプルな部屋だった。
家具も硝子のテーブルと白いソファー、大きな液晶テレビ、壁には大きな絵が飾ってあった。
良い空気清浄機が働いているのか、部屋の空気はまるで森の中の様に澄んでいる。
生活感はあまり感じなかったが、整理の行き届いた高級ホテルの一室といった感じだった。


未来 :Aくんはここに一人で住んでいるんだよね?
Aくん:そうだよ
未来 :こんなに広い家に一人で住めるなんて、Aくんってすごいんだね
Aくん:全然そんな事ないよ、たまたまだよ


えらく謙遜するAくんだと思った。
具体的な家賃や、どんな仕事をやったらこんな家に住めるのかなどは失礼だと思ったのであえて聞かなかった。
それにしてもこんなに絵になる美しい人がこんなにリッチであれば、他になにを望む事があるのだと思った。



シャンパンを飲みながら、Aくんは沢山の事を僕に聞いてきた。
小さい頃は何をしていたのかや、どんな事が好きか、音楽だったら何が好きなのか等、たあいもない話で盛り上がった。
さっきまでAくんが話た忌まわしい過去の事などなかったかの様に、普通の友人の話で夜は更けていった。


Aくん:ねえ、未来とまだ会う前にネットで話してた彼女とは、もう連絡はとってないの?
未来 :うん、もう別れちゃったしね
Aくん:まだ未練があるの?
未来 :そうだね、急だったしね・・・
Aくん:忘れられる何かは見つけたの?
未来 :ううん
Aくん:そっか・・・
未来 :ありがとう、心配してくれて。
Aくん:僕が何かしてあげられればいいんだけど


そう言うとAくんは僕の隣に腰を下ろし、少し悲しそうな眼差しで見つめながら僕の頬を撫でた。
その潤んだ様な瞳に引き込まれそうになりながら、まるで恋する乙女のように全身が熱くなるのを感じた。
その手はシルクのように滑らかで、雪の様に白く、生きている事を実感出来る温もりがあった。


Aくん:少し遅くなってきたから、シャワーあびて横にならない?
未来 :そうだね
Aくん:先に使っていいよ

Aくん言葉に甘えて先にシャワーを借りる事にした。
シャワールームも予想通り広く、すごく良い香りのする石けんや外国の物なのか見た事のないシャンプーやリンスなどがあった。
浴槽も広々として、足を完全に伸ばして入れる程で、スイッチを入れればジャグジーになる高級仕様だった。




シャワーから上がってAくんに御礼を言うと、Aくんもシャワーに入ると言った。
僕にシャワー上がりの飲み物を出し、オシャレな音楽を掛けてくれた。


その音楽に酔いしれながらAくんが出してくれた飲み物を飲み、外の景色に目をやった。


すると、その硝子窓にAくんの姿が反射して見えた。
僕のいるリビングでシャワーに入る為なのか服を脱ぎ始めている所だった。

まるで女性が着替えるのを覗き見するかの様な気持ちで、そっとAくんの方に目をうつす。
その美しい裸体は、まるでいつの日か行った修学旅行先の美術館でみた、大理石で出来たイタリア彫刻のような美しさだった。


そのAくんの姿に見とれていると、Aくんが僕に見られているのに気がつく。


Aくん:ごめん、いつもここで脱ぐのが癖で、つい・・・
未来 :ぼ、僕の方こそごめん!

Aくんは僕にまた微笑み、シャワールームへと向かっていった。
いくら癖とは言っても、人のいる前で裸になって気にならないのだろうか?
それとも、自分の裸体にそれほど自信があるのだろうか、考えても仕方のない事が頭を巡っていた。


お酒を飲んで暖まったせいか、体中にアルコールがまわっているのが分かる。
自分もあまりお酒に弱い方ではないと思っていたが、Aくんはあんなに飲んで大丈夫なのかと不思議だった。
なかなかシャワーから出てこないAくんを、まさかお酒に酔いすぎて倒れているのではないかと少し心配し始めていた。


しばらくすると、腰にバスタオルを巻いて濡れた髪の毛をタオルで拭きながらAくんがシャワーから出てきた。
そのままキッチンの方に行き、冷蔵庫からペリエを出してそれを飲んだ。
”未来も飲む?”と聞かれたので、遠慮なく自分もそれを頂いた。


Aくん:さて、そろそろ遅くなってきたし、休もうか?
未来 :そうだね
Aくん:寝室はあっちだよ
未来 :僕はソファを借りられればいいよ、Aくんは自分のベッドでゆっくりやすんで。
Aくん:そんな寂しい事言わないで、一緒に寝室で寝ようよ


それを聞いた瞬間、また少し鼓動が高鳴るのを感じた。
男同士で何があるわけでもないはずなのに、まるで夜の甘い危険を感じる乙女の心のような感覚を覚えた。


でも、Aくんは別に変な意味で言っているんじゃない。
いくら過去の事があったと言ったって、それはもう過去の事。
別に変な事なんておきやしない。


Aくん:ソファーなんかで寝て風邪でもひいたら大変でしょ?大切な友人をこんな所に寝かせられないよ。
未来 :でも、Aくんの寝る場所が狭くなっちゃうでしょ?
Aくん:そんな事は気にしなくて良いよ、少し大きめのベッドだから十分寝れるさ。
未来 :でも、何か悪いし
Aくん:ここガラス張りだから朝は少し寒いんだ、だから風邪ひいちゃうよ。ほらおいで。


そう言うと僕の手をひいて寝室へと引っ張っていった。
こんな細い身体なのに意外と力あるんだなと思った。


寝室につくと、そこにはダブルベッドが一つと大きなデスクにapple社製のデスクトップパソコンが置かれていた。
壁にはまたオシャレな絵が飾ってあり、その隣には大きな本棚が設置され、棚一杯に本が敷き詰められていた。
間接照明で照らされた部屋は、まさに大人の空間と言った感じになっており、アロマのような心地よい香りが部屋を覆っていた。
うすいカーテンに覆われたガラス張りの窓からは、リビングと同じ美しい夜景が広がっている。


未来 :うわー、素敵な寝室だね
Aくん:ゆっくり休めそうかい?
未来 :うん、ありがとう


するとAくんが僕の為にシルクのような肌触りの良いローブを持ってきてくれた。
Aくんもいつもこれを着て寝ているらしく、その一着を寝間着代わりにと手渡した。

Aくんから裸の上から着ると心地が良いとアドヴァイスを貰い、Aくんが洗面所に行っている間にパンツ一枚の上にローブを着た。
まるでシルクの様な素材で出来たローブは、空気の様に軽く、肌と生地がふれあう度にその心地よさが伝わるのが分かった。



Aくん:寝る準備は出来た?
未来 :うん、このローブすごく気持ちいいね
Aくん:それは未来にプレゼントするよ
未来 :え!?こんな高そうなの、受け取れないよ
Aくん:貰い物だから大丈夫だよ、あと何着かあるし、よかったら使って


こんな高価そうなものを一体誰から貰うのか不思議だったが、Aくんの気持ちを僕は遠慮せず受け取る事にした。


2人でベッドに入り、布団を首の下まで掛けた。
ベッドのシーツも洗い立てのように爽やかで、布団も羽毛布団なのかふわふわで驚く程軽く、そして暖かかった。
ベッドも広々として狭さを全く感じなかったが、広すぎる為、もし自分が一人だったら少し寂しさを感じてしまうのではないかと思った。


”明かりを消すよ?”とAくんに言われ、僕がうなずくと同時にベッドの横にあったスタンドライトの明かりが消え、夜の町の灯りでうっすらとAくんの顔が見える程の明かりを残して部屋は黒く染まった。



Aくん:未来がこうして家にきてくれるなんて、なんだかまだ信じられないよ
未来 :なんで?
Aくん:ネットでこんなに信頼出来る友達が出来るなんて思わなかったし、何より会えるなんて思ってもみなかった。
未来 :それは僕も同じだよ、いきなり家にまでお邪魔しちゃって迷惑かけちゃって・・・
Aくん:迷惑だなんて全く思ってないよ、むしろキミの事がもっと好きになったよ


Aくんは本当に嬉しいのだと感じた。
いったい自分の何がそんなにAくんを幸せにしているのかは分からなかったが、素直に嬉しいと僕も感じた。

それからしばらく、僕らはベッドの中で一緒に話をした。
それもまた他愛もない話だったが、一緒のベッドの中でそんな話をするなんて彼女と一緒に寝た時以来だった。




そして、僕はほんの興味本位でAくんに聞いた。




未来 :でも、Aくんは僕と一緒に寝てイヤじゃないの?
Aくん:なんでそんな事聞くの?
未来 :だって、今日話してくれたAくんの過去で、沢山酷い事をされたから嫌じゃないかなって思って。


その瞬間、何か空気が変わって気がした。
いままで爽やかだった空気が一変し、Aくんの目つきが少し変わった気がした。


すると突然、Aくんの手がローブの間から自分の身体に手を入れてくるのが分かった。
突然の事に驚きを隠せず、思わず声が出てしまった。


Aくん:僕に触られるのはイヤかい?
未来 :いや、そうじゃなくて、ちょっとビックリして。
Aくん:未来も僕に触ってみて。大丈夫、怖くないから。
未来 :でも・・・


そしてまた突然、Aくんが僕の腕をとって、Aくんの腰のあたりに手を攫った。
その時、Aくんはローブの下に何も着ていないヌードの状態だと言う事に気がついた。


そして、Aくんが言った。


Aくん:ねえ未来、僕がキミに教えてあげるよ
未来:え?何を?
Aくん:さっき未来は、僕が過去に酷い事されたって言ったよね?でも、僕はそれを受け入れたんだ。
未来:どう言う事?
Aくん:だから未来にも教えてあげる、未来にも知ってほしいんだ。
未来 :え、何を?




”感じる事、満たされる事の喜びを”




つづく



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プロフィール

未来

Author:未来
性別:Male
種別:M奴隷(現在は主人がいないので過去形)
年齢:20代後半

とあるきっかけからこの世界を知ったのが始まり。
その後Webで知り合った人がきっかけで2人の主人から奴隷調教を受ける事になり、その主人等からそれぞれ2年ずつ奴隷になる為の調教を受けた4年間に渡る日記です。

【ご注意】
当ブログは同性者(男性同士)との性的行為に関する内容が多く含まれます。
異性間でのものではないので、同性間での性的行為に理解のない方はご遠慮ください。
何か質問や問合せ、ご要望などあればメールフォームからお願いします。

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